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「経理がストレスで退職…」その裏で起きていることとは?今、経営者が取るべき行動【専門家が解説】

  • 執筆者の写真: 恵 菅原
    恵 菅原
  • 15 分前
  • 読了時間: 8分


突然の「経理の退職」に頭を抱える経営者のみなさんへ


「経理担当者から突然“辞めたい”と言われた」

「理由を聞いたら、“もう限界です”とだけ…」


そんなご相談を、私たちharborsも数多く受けています。


特に中小企業では、経理を1人で担当しているケースも多く、ひとたび退職が起これば、請求書処理や資金管理が一気に滞ってしまいます。「誰が代わりにできるのか」「支払いは間に合うのか」と、慌てたご経験がある方も少なくないでしょう。


実は、経理担当者がストレスを抱える原因は、表面化しにくく、気づきにくいもの。本記事では、経理のストレスの正体と、属人化を防ぎ、退職を未然に防ぐための対策について、わかりやすくお伝えします。



1.経理が抱える“見えにくいストレス”とは?


経理の仕事は、一見すると静かで淡々としているように思えるかもしれません。しかし、実際には精神的なプレッシャーが非常に大きい職種です。


  • 数字のミスは許されないプレッシャー 

    → 一つの仕訳ミスが、決算や税務に直結する責任の重さがあります。


  • 社内で“わかる人が他にいない”孤独感  → 経営者すらわからない専門的な仕事を、1人で抱えるプレッシャー。


  • 締切に追われる日々  → 月末・月初、決算期…常に「いつまでに」というプレッシャー。


  • 他部署からの丸投げ  → 「これ経費で落としておいて」と領収書だけ渡される、そんなことも日常茶飯事。


  • 経営者からの圧力や理解不足  → 「これぐらい簡単でしょ?」「まだ終わってないの?」という一言が、意外と効きます。

こうしたストレスが日々蓄積し、ある日突然「もう無理だ」と限界を迎えてしまうことがあるのです。



2.経理のストレスが限界に達するサインとは?


経理の退職は、ある日突然のように見えて、実はその前に「サイン」が現れていることがほとんどです。こんな兆候、心当たりありませんか?


  • 最近、残業が増えていた  → 業務量に対して処理が追いつかず、時間外労働でカバーしている状態かもしれません。


  • 雰囲気がピリピリしていた  → 些細なことでもイライラしたり、周囲に対して壁をつくっている可能性があります。

  • 無口になっていた  → 精神的に余裕がなく、会話をする気力すら失っているサインです。


  • ケアレスミスが増えていた  → 疲労やストレスにより集中力が落ちている状態がうかがえます。

  • 「疲れた」「しんどい」と漏らすことが多かった  → 本音を少しずつ吐き出しており、限界が近いことを周囲に気づいてほしい気持ちの表れです。

  • 出社時間がギリギリになってきた/遅刻が増えた  →これまで几帳面だった人ほど、変化が目立つことも。


  • 休憩中や雑談を避けるようになった  →ひとりで黙々と作業するようになったら注意。

  • ミスを指摘したとき、過剰に落ち込む or 逆に感情的になる  →心に余裕がなくなっているサインかもしれません。

  • 「仕事が終わらない」「誰もわかってくれない」といった発言が増えた  →周囲に対する“無言のSOS”であることも。

  • 有休を取りづらそうにしている or 取りたがらない  →「自分が抜けたら回らない」という思い込みを抱えている可能性があります。


  • 業務の進捗確認を避ける/報告が遅くなる  →見えないところで抱え込み、処理しきれなくなっていることも。

  • 突然、身の回りを整理し始めた  →デスク周りを片付けているとき、それは“退職の予兆”かもしれません。

  • 最近、やたらと静かだったり逆に怒りっぽくなったりした  →表面上は変わらなくても、内面で限界に近づいているケースがあります。


これらはすべて、「助けてほしい」「限界が近い」といった心のサインだったのかもしれません。



3. 経理が辞めやすい職場に共通する“3つの特徴”


私たちがご相談を受けている中で、特に「経理が退職しやすい環境」に共通している特徴は次の3つです。

① 業務の属人化

すべての処理を“あの人だけができる”状態にしてしまうことで、負担が集中します。周りに相談できない、頼れない、休めない。これがストレスの最大要因です。


② 経営層の無理解

経理の仕事を「伝票整理だけ」と軽く見ていたり、遅延やミスがあったときだけ叱責するような態度だと、やる気も削がれます。


③ 時代遅れのアナログ体制

紙書類が多く、二重入力や手作業が多い場合、非効率さがストレスを増幅させます。エクセルでの集計や手書き台帳が今もメイン、という会社も少なくありません。




4. 経理担当の退職がもたらすリスク


経理が退職すると、会社はさまざまなリスクにさらされます。


  • 月次処理や支払い、給与計算が止まる

  • 税理士とのやり取りができず、決算が進まない

  • 情報が担当者の頭の中にしかなく、引き継ぎが困難

  • 新たに採用しても、育成に時間がかかる


「なんとかなるでしょ」と後回しにしてしまうと、取り返しがつかない事態になることもあります。



5. 今からできる!経理ストレスを減らす具体的な対策

経理担当者が退職してしまう前に、会社としてできることはたくさんあります。ここでは、今日からでも取り入れられる具体的な対策をご紹介します。


✔ 属人化の見直しから始める!

経理業務が「○○さんしかわからない」状態になっていると、担当者にすべての負担が集中し、精神的にも追い詰められてしまいます。まずは業務を共有できる環境づくりが大切です。


  • 業務マニュアルを作成して、誰でも見てわかる状態にしておく

  • クラウド会計ソフトを導入し、複数人でアクセス・操作できるようにする

  • 日常業務を分担し、「もしも」に備える体制をつくる



✔ 経理代行・外部委託の活用も有効

毎月の仕訳や記帳、請求書の発行といった定型業務は、専門業者にアウトソーシングすることで、担当者の負担を大きく減らすことができます。経理担当者の「人に任せられる安心感」は、心の余裕にもつながります。


✔ 感謝と声がけの文化を意識して

忙しい毎日の中で、つい忘れがちなのが「ありがとう」のひと言。

「助かってるよ」「いつもありがとう」といった言葉は、経理担当者にとって大きな励みになります。どんなに業務が効率化されても、人の気持ちは“言葉”で動くものです。


✔ ITツールで業務をもっとラクに

未だに紙での管理や手入力が多い場合は、IT導入による業務改善も効果的です。


  • 書類のデジタル化

  • 会計・給与・請求書の自動化

  • ワークフローのオンライン化


こうした取り組みで、単純作業にかかる時間を減らすことができます。



✔ 締切に追われないスケジュールを組む

「いつもギリギリ」なスケジュールは、緊張と焦りの連続です。

社内提出の締切に余裕を持たせるだけでも、経理担当者の心にゆとりが生まれます。



✔ 業務の優先順位を明確にする

「どれから手をつければいいか分からない」と悩んでいる経理担当者は意外と多いものです。優先順位を上司が伝えることで、迷いなく業務を進めることができ、ストレスも軽減されます。



✔ 業務改善の提案を受け入れる土壌づくり

現場で働く経理担当者ほど、業務のムダや非効率に気づいています。

「もっとこうしたら効率的なのに…」という声を、安心して出せる空気がある職場は、自然と働きやすくなっていきます。



✔ 他部署との連携を見直す

経理のストレスは、実は他部署からの“しわ寄せ”に原因があることも。たとえば、領収書の提出が遅かったり、申請ミスが多かったり…。


全社的に「経理も支える側ではなく支えられるべき存在」という意識改革が必要です。



✔ 定期的な1on1で“本音”を聞く

月に1回でも良いので、業務の悩みや困っていることを聞く時間を設けてみてください。

たとえすぐに解決できなくても、「話せる場がある」というだけで、気持ちはぐっと軽くなります。




このように、経理のストレスを減らすためには、「仕組み」と「気配り」の両面からのアプローチが効果的です。


今すぐ全部を変える必要はありません。まずはできるところから、ひとつずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。




6. 経理代行サービスの活用で得られる3つのメリット


「社内の体制だけでは限界がある」そう感じたら、外部の力を借りる選択肢も有効です。



① 担当者の負担が減り、離職リスクが下がる

「人手が足りない」「もう限界」という声が減り、経理担当者も安心して働けます。


② 安定した業務体制が実現できる

担当者の急な退職や欠勤があっても、業務が止まらない仕組みを作れます。


③ コストを抑えつつ専門家の知見が使える

人件費よりも安く、かつミスのない処理が可能になります。




7. まとめ:経理が長く安心して働ける職場づくりを


経理担当者の退職は、単に人手が減るという問題だけではありません。日々の業務が滞り、経営判断にも支障をきたすリスクをはらんでいます。


けれど、「辞めたあとに慌てる」よりも、「辞める前に守る」ことは、今からでも十分に可能です。属人化を防ぐ仕組みをつくり、業務を分担し、声をかける――ほんの少しの工夫と気配りで、経理担当者の心はきっと軽くなります。


経理が安心して、長く働ける職場。それは、結果として会社全体の安定と成長につながる、何よりの投資です。


「うちの経理、大丈夫かな?」と少しでも感じたときこそ、見直しのチャンス。まずは小さな一歩から、できることから始めてみませんか?




📌経理業務でお困りなら、harborsの「経理代行ステーション」へ


経理担当者の突然の退職。業務の属人化。処理の遅延やミスの増加…。

そんな「経理の悩み」は、実は社内だけで解決しようとしすぎていることが原因かもしれません。


株式会社harborsが運営する「経理代行ステーション」では、中小企業や個人経営の法人様に向けて、必要なところだけ・必要な分だけ経理業務を代行しています。


✅ こんなお悩みに対応しています

  • 経理担当者が辞めてしまい、引き継ぎが間に合わない

  • 記帳や仕訳だけでもお願いしたい

  • 経理を1人で回していて限界が見えてきた

  • 月次決算や請求業務のミスをなくしたい

  • 経理の業務フローを整理したい


仕訳入力、請求書管理、支払いデータの作成、給与計算など、幅広い業務に対応。クラウド会計ソフトにも精通しており、ペーパーレス化や業務効率化のご提案も含めてサポートしています。

「経理のことで悩む時間を、本業に使えるように」それが私たちの願いです。



 
 
 

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